僕だけの世界地図 ~Going my way~

世界と僕だけの想い出

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気持ちを入れ替えて! 僕の旅は続く!!




二日ほど、自分が招いた過ちのジレンマでどうにかなりそうだった。




そうだここは、ムスリム国家!
モスクに行って、このどうにもならない気持ちを救ってもらおうと向かった先はトルコ一、いや世界一美しいと賞賛されるブルーモスク。


こういう時だけ、宗教に頼る。
都合のいいヤツです。


頭上の外から入る光がステンドグラスを通り抜け、輝きを増し、まるでスポットライトかのように僕を照らす。 青く光り輝くスポットライトの下で僕の心は徐々に洗われていった......なんてことは一切なく、変わらず落ち込みっぱなしの僕の心。

ダメだ...無宗教の僕が都合よく、ムハンマド(イスラム教の偉い人)に助けを求めたところで、彼は一切何も答えてくれなかった。

困ってる人には宗派の枠を超えて、救いの手を差し伸べてくれよぉ....

そう世の中甘くない。



誰にもぶつけることのできない恨み、後悔を最終的に宗教にぶつける僕。

完全に八つ当たり。



そんな中、ブルーモスクで出会った、イラン人のミラッドというおっちゃん
英語を全く話せなかったので、コミュニケーションがあまり取れなかったが旅行で来ていることは辛うじて理解出来た。


ろくにコミュニケーションも取れないし、この前の件(キャバクラ事件)もあったので、軽くあしらっていた僕。 しかしシカトをこく僕に対して、彼のなんとも寂しそうな顔を見ているとなんだが放っておけない思いにかられる僕がそこにはいた。



彼との出会いも僕にとってはいろんな出会いの中の、一つに過ぎない。ましてやギクシャクした事件の後だから尚更そう思っていた。


しかし彼にとっては僕との出会いが貴重な一つでもあるかもしれない...なんて考えてみたり、みなかったり。今回僕の行いがキッカケで彼の大事な出会いを台無しにしてしまったら申し訳ない。


僕がその気持ちをよく知っているから。



今思うと、このころの僕はかなりセンシティブになっていたと思う。



よく考えてみれば、バーでの一件も、何も無理やり連れて行かれたわけでもない。断るチャンスだっていくらだてあったわけだし。大金を失った事に納得いかず、全てを彼のせいにしようとしていたんだ。 

やっと踏ん切りがついた瞬間だった。

特にミラッドが何かしてくれたわけではないんだが、自分自身を思い直すきっかけをくれた事は確かだ。


ありがとうミラッド!! と急にお礼を言ってみたり、独り言をブツブツ言っていた僕が、きっとサイコ野郎に見えていたかもしれないが、最後までニコニコ接してくれてありがとう。









なんだか少し、心にもゆとりが出来てきた。




宿に帰ると、同じ部屋にラテン系のバックパッカーが一人増えていた。

とりあえず、お互い自己紹介。


彼の名前はカルロス。
人生で初めて会うプエルトリコ人。


同じく彼も僕が初めて会う日本人という事で話は弾み…
ちょっとオネエチックではあるがラテン系特有の陽気さが、その時の僕のハートにはすごく心地良かった。


彼も同じく世界一周しているそうだ。
プエルトリコは中米の島国で年間を通して暖かい気候なので、カルロスは冬服を持っていないらしい、冬を避けて夏を追いかける旅のスタイルだそうだ。


お互いの旅のスタンスも似ていて、共通点も多く久しぶりに心の底から笑って話が出来た。 あ互いの失敗談(僕の失敗談は起こりたてホヤホヤ)や、苦労話、何にせよ一番共感し合えたのが、お互いに自身のマイペースな旅のスタイルを崩さないスタンス。


こうして仲良くなったとしても、明日どこかへ一緒に行こう〜…ではなく、自分は自分の行きたいところへ!


そしてその夜、また宿で一緒に食事をしながら今日あった出来事を宿の仲間と話すのが俺たちのスタイル!!

なんて気が合うんだ俺たち!!!
久しぶりにビビッと感じるものがあった。
きっと彼も同じ気持ちに違いない…
……そうだといいなぁ。


旅人のコミュニティーも、もちろん好きだけど、基本一人行動の方が好き。なぜなら自由気ままに、そして誰にも気を使わず、やりたい事をやりたい時に、行きたい時に行きたい場所へ行けるから。




外国人で世界を一周している人は実は大変、珍しい。旅している人はもちろん、たくさんいるけど、長くても3ヶ月か半年かけて周っている人がほとんど。

そんな中、日本人の長期トラベラー(世界一周)は本当に多いように感じる。裏を返せば、これは僕ら日本人が諸外国に比べて、旅の機会に恵まれているとも言える。



その一つの理由がパスポート。 これは、もはや一種のハイブランド。ビザなしでいける国が圧倒的に多い事。

実際にビザが必要なシチュエーションに直面すると痛感するが、事前準備がとても大変(必要書類の多さや期間、その他諸々)。旅行に行く気が削がれるような思いをしないと入国できない国だってある。 


しかし日本のパスポートを持っていると、こんなシチュエーションはごく稀。 旅をしながら、幾度となく日本のパスポートには感謝感激させられる。




カルロスとの出会いのおかげで、すっかり立ち直れた僕は気持ちを切り替えて、次なる目的地 "パムッカレ" へ向かう事にした。


まだ一緒にいたいな、という気持ちもあったが、不思議と彼とはまたどこかで会えそうな気がしていた。




なんだかんだ、久しぶりのバス移動に少しワクワク。


さすがトルコ。バスの車内もしっかりしていて綺麗。めちゃくちゃ高速のWiFiも使えて何不自由がない。

でもやっぱり、世界の長距離バスで一番良かったのは変わらず東南アジア。 知らない人と寄り添って寝る羽目にはなるが、足を伸ばして寝られるスペースもあるのが、何せ快適だった。 あぁ懐かしい。バスだけ乗りにまた戻りたいなぁ。


懐かしいな〜 (添い寝した仲だからね)



経験しなくてもいいことまで経験したイスタンブールを横目に、バスは目的地 "パムッカレ" へ進む。








最後まで読んでくれてありがとう





僕の旅はまだまだ続く