雨までカレー味!? そしてついにあの聖なる河へ..
タージマハルも見終え、次なる目的地 聖なる河 ガンジス川のあるバラナシへ向かう予定を立てていた僕。正直言って、ニューデリー(デリー)は1,2日あれば十分。言い方は少し雑になってしまうけど、ここはただ汚く、人が多い上に地方各地からそれぞれ個性に磨きのかかったインド人たちが集まるところ。ただでさえパンチの個性的な国民なのも関わらず、パンチの効いたヤツが多い…
無類のインド好きにはもっと楽しい場所だと感じるんだろうけどね....
経済成長がめざましいインド、その傍らインフラ整備が追いつかず汚れていく街中、もはや、どれとどれが繋がっているのかさえ分からない電線の数々、家族揃って路上生活をしている人々、明日も明後日もきっと同じ味であろうカレーを美味しそうに食べる人々、外国人を見つけては何かをこじつけてお金を巻き上げようとする人々。よく分からない大道芸人 などなど。
本当に個性豊かなインド。ここニューデリーは僕たち観光客がこれからインドでの生活を始めるにあたって、いわば登竜門のような場所。
ここに来る前からインドの情報はよく耳にしていた。汚い、うざい、ボッタくり、衛生面、治安の面などなど。実際に来てみて思ったのは、、汚い, ボッタくり, 衛生面, に至っては噂の通り。嘘でも綺麗, みんな正直 などとは言えない。道にゴミが落ちてないところなんて見ないし、なんてたって そこら中にいる牛。
お腹を壊す人たちがいるのと同様に牛もお腹を壊しているのか、彼らの"ビチクソ汁カレー" が街のいたるところに放置されている。さすがのインド人達もそれを踏むのはショックらしく、踏んだ人たちはショックを受けていた。
それが何だかんだ面白くて爆笑していたら自分も踏んだ。
インド4日目にして僕はあることに気づく.....そう言えばインドに来てから風呂に入っていない。
僕が訪れた時期はちょうど雨季で湿度が90%もあり、おまけに世界3位の人口を誇るインドの人口密度ときたらもう......何もしなくても、動かなくても汗だくになる環境。宿は宿で、初めて利用するはずのベットが前に寝ていた人の汗か、湿気なのか分からないが、すでに湿っぽかったり、風呂場は風呂場で入っても体が綺麗になった気が一切しない。そうシャワーに対するモチベーションが全くわかない状態。
モチベーションの問題なのかどうか自分自身にも聞きたいところだが、別にここはインドだし周りのインド人もインド人で、清潔感にはこだわりもしていない、なので僕も僕でそんなこだわりは捨てた。
体がベトベトすること以外は気にならなかった。これはもしかすると一種のゾーンだったのかもしれない。
ただ面白いことに、インド人から漂うあの独特のスパイシーな匂い(※全員が全員ではない)が自分からも漂ってることに気づいた。普通なら結構ショックな出来事なんだろうけどこの時の僕は嬉しくてたまらなかった。
インド人に一歩近づくことが出来た。
理解してもらえる人は限りなく少ないだろうが、インド人をこよなく愛しリスペクトする僕にとっては快挙も同然。ここで僕がたてた仮説は、体臭は食生活が大いに関係しているということ。インドに来てカレーしか食べてない生活を送り続けた結果、インド人と同じ体臭を手に入れることに成功したんだ。と一人で納得していた。
風呂に入らない生活は悪いことばかりではなく、デリーの街中を歩いてるとホームレスの人たちにやたらと声をかけられた。あまりにもたくさんのホームレスの人たちに呼ばれたので近づいてみると、そこでは炊き出しが行われていた。生活に困っている人、路上生活者がそこに集結していた。彼らはどうやら僕を仲間だと思ったらしく招待してくれたようだ。一体自分は他者の目にどう映っているんだ......なんてことは一切気にせず、タダで飯がいただけることへの喜びを周りのホームレス達と分かち合った。
ここニューデリーで何が一番驚いたって、カレーの雨が降ること
あれ?今日天気予報 カレーだったけな?てそれは言い過ぎたけど、本当にビックリ仰天。最初は鳥の糞かと思ってかなりショックだったが匂いを嗅いでみると、どうやら違う.....そうカレーだった。 いやいや、インドだし鳥もカレー食べて糞がそういう臭いなんじゃないの?と思われがちだが、マジでカレー。僕たちがいつも食べてるあのカレー。なんなら少し辛口。 状況がいまいち飲み込めないまま、空を見上げてみたが快晴。カレーが降ってきそうな天気ではない。
おかしいなと思いつつ、しばらく頭上を見上げていると謎は解けた。ここはかなりの住宅密集地で息がしづらいほど建物が並んでいた。そこの住人の仕業なのか、部屋の窓からカレーが落ちてくる。多分食べ残したカレーをそのまま外に放り投げているよう。自分の部屋のゴミ箱を使わず窓からゴミを放り投げている環境を目にして、インドのクリーンな未来はないなと改めて思った。
まぁ何はともあれ、鳥の糞ではなく、摩訶不思議な珍事件も解決したので個人的には満足だった。(完全に感覚が麻痺している)
そんな毎日何かしら突っ込みたくなるような出来事の多かったニューデリーともお別れの時がやって来た。"また来たい!!"と心から言えるような環境ではなかったけど、今まで訪れた都市の中でもトップを争う濃い場所だった。
次に向かうバラナシへはデリー駅から電車で13時間ほど、一番安いジェネラルシートではあったが ちゃんとスリーピングシートになっていたのでアグラへ向かった際に利用した座席シートとジェネラルと比べると天と地の差だった。もちろん綺麗な列車ではないけど睡眠を確保するのには文句なし。
1コンパートメントに6人まで入れる仕組みになっていて、昼間の時間帯は一番下のシートだけが稼働している感じ。 必然的に一番下のシートだと自分の寝たいタイミングで寝られないと思われがちだが、それは気遣いができる心優しい人たちにだけ該当する。
外国人が自分の意見をはっきり言う性格、悪く言えば図々しいのは十分理解してるので、僕も日本を一歩出てからは彼らを見習ってずうずうしく生きるよう心がけている、僕は下の座席だったがそんなの御構い無し、全然気にならない。寝たい時に彼らにはどうてもらう。
インドを訪れた人達から、"うまくは説明できないけど現地では色々感じさせられるものがある"なんて話をよく耳にしていたが、本当にその通りだ。
僕たちが悲鳴をあげたくなるような環境の中でも100点満点の笑顔を見せてくれるインド人や、家族揃って路上生活をしているインド人、一日30円ほどの稼ぎを頼りに必死に汗を流すインド人、僕が思うに彼らの頭の中の辞書には"汚い"なんて言葉はないんだろうなと感じた。これは中傷なんかではない、インド人がどれだけ力強いかって事を僕は伝えたい。彼らから学べる点はたくさんある。こんなに収穫の多い国は今まで初めてだ。
フォトジェニクな観光地が多い国では決してない、綺麗な建物世界遺産を見て感動する場面も少ない。だけどインドに住む人たちのそういった点が多くの観光者を惹きつけるインドのもう一つの魅力なんじゃないかなと僕は思う。
僕が乗っているジェネラル車は汚い車両であるにも関わらず、正規の清掃員は一人もいない。それゆえ非公式で列車に乗り込み掃除をしてくれている人たちがいた。誰も頼んでもないし雇われてる身でもないので、必ずお金がもらえるわけではない。
この汚くて、誰も腰をおきたいなんて思わないであろう床に靴も履かず。這いつくばって箒を片手に一生懸命掃除をしてくれていた。世界のどこの国を周っても、物乞いはいる、僕は彼らには一切お金はやらない。
なぜって、その時僕があげても彼らにとってその場しのぎなだけで、なんの解決に繋がらないから。生活が苦しいのは見ればわかるけど何もせず、ただ"お金ちょうだい" だけじゃ 渡せない。そりゃ大金渡してあげれるなら1人の人生を変えることだって出来るんだろうけど、そうもいかない。
目の前の物乞い以外にも、たくさん他にも必要としてる人たちがいるのに、その人一人には渡して他の人たちには渡さないってのも どうも不公平な気がするし。
.....な〜んてかっこよく言ってみたものの、一番の理由は自分自身がお金がないからなんだけどね。
ただ、掃除をしてくれている彼の姿を見てここまでやってくれてるのに、1ルピーの収入もないんじゃいくら何でも酷過ぎないか。と居た堪れなくなってしまいチャイ一杯分を彼に渡した。これが正解だったのか不正解だったかは未だにわからないけど、インドにはお金を稼げるか稼げないか分からないような仕事でも必死に汗を流す人たちがたくさんいる。この光景が一番僕の心に突き刺さった。
自分のシートで色々と答えのないナニカを考えながらも、気がつけば熟睡。 あっという間にバラナシへ到着していた。
ついに来た!バラナシ!!ガンジス川をこの目で!! 列車を降り立った瞬間オレンジ色のTシャツを着ている、たくさんの人たちを目にした。オレンジはヒンドゥー教ではとても縁起のいい色らしく、ちょうど儀式の時間だったのですごい人で賑わっていた。儀式は毎朝、毎晩一回ずつ行われるようで僕たちが想像するような静かな儀式ではなく、とても騒がしい。
到着早々このバラナシの雰囲気に翻弄されながらも、予約した宿に向かって歩いてると一人の日本語がペラペラなインド人に話しかけられた。 前に一度会った事があるかの様に手を振る見知らぬ男
どこに行きたいのか聞かれ宿の名前を伝えると、遠いからリキシャを使うよう言われたが、お金を使いたくないから歩いて行くと伝えると彼が案内をしてくれることになった。(一言も頼んでない) いちいち地図を見る手間が省けるし丁度いいや!と思い後をついて行く。
そしてついに、あのガンジス川と初対面。第一印象は言っちゃ悪いけど、とんでもなく濁ったきったねぇ川。インド人には申し訳ないけど初めて来た僕の目にはそう映った。汚い川ではあるが、有名な川であることには変わりないので到着早々一枚。
のんびり川を眺めていると、先ほどの彼に宿まではまだ距離があるので、先を急ぐよう促された。いやぁ一言もお願いしてないんだけどなぁ......
とりあえずついて来てみたものの、ここで一つ不安が僕の頭によぎる。ボッタクリや、ずる賢い奴が多いことで有名なインド、彼も到着したらお金をせびるんだろうか??
今のうちに聞いておこうと思い、連れて行ってくれたらお金払わなきゃいけないのかな?と尋ねると、ものすご〜く遠回しに払ってもらたいようなことを言ったので、キッパリ "頼んでもないしお前が勝手に案内しだしたんだろう、俺は金払うつもりねぇからな" と強めの口調で言うと、どうも納得のいかない表情を浮かべ、何処かへ消えていった。話した感じ悪いやつではなかったので、少し言い過ぎたかなと後悔もしたが、やっぱりインドではなかなか無償の親切というものに遭遇できる確率はは少ないんだなと再確認できた。
インドではボッタクリが多いけれど、こちらもこちらで納得できない時はガツンと言うと逆ギレなどはしてこないので、あまり心配な面は感じない。ボッタくるインド人達も少しは罪の意識を感じているんだと思う。
何はともあれ、最後は自分の足で宿に到着し、バラナシ生活がスタート。1泊200円ほどの今まで泊まってきた宿の中で一番安い宿、何か曰く付きか?と心配ではあったが洗濯機もタダで貸してくれる良心的な宿で問題はなさそう。いよいよ僕のガンジスが幕を開ける。
最後まで読んでくれてありがとう。
僕の旅はまだまだ続く
次回も乞うご期待。
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